3月に出張した、ロンドンでのブックフェア。
このときに、イタリアの出版社の本を
買い付け、日本で出版することになりました。
以降、海外版権担当者を通して、
先方のイタリア女性とやりとりをしています。
さて、進行にはまだ余裕があるのですが、
7月に入ってから、先方への確認事項について、
「早く連絡しないと」と、版権担当のSさんが焦っています。
「8月に入ってからでも大丈夫じゃないですか?」
と私が言うと、
「いや、あちらが夏休みに入ってしまう可能性あるから」
とSさん。
実際に連絡をとってみると…
「28日から夏休みに入るそうです」
そうなんだ。で、いつまで夏休みなのかしら?
「『このまま北京入りします』ということでしたよ」
「北京」とは、北京で開かれる、また別のブックフェアのこと。
こちらに、Sさんも先方も参加することになっています。
そして、北京のブックフェアは8月20日。
な、なんと丸々3週間の夏休み…(*_*)
いわゆるバカンスというやつですね。
話としては知っていたが、本物の(というのも変だが^^;)
ヨーロッパの人がとるのを実際に聞いて、
ちょっと驚いた…
いや、本当にこんなに長くとるのだなあと。
丸々3週間休んだら、業務はかなり止まりますよね。
日本ではまずあり得ないことだと思います。
「休職」レベルですよね^^;
どうりで、先方が全体的に進行を前倒ししていたわけだ…
バカンスの期間をきっちり休むためもあったんでしょう。
どんなに仕事が忙しくても、毎年必ずバカンスは
しっかりとるのでしょうね。
バカンスのために働く、とも言いますものね…
・・・・
ちょっと考えさせられました。
自分、そして日本人の働き方について。
日本は夏休みこそ少ないものの、
祝日が多く、年間通せば休みの日は他の国と
それほど変わらない、と言われます。
けれども、飛び石のちょこちょこした休みは、
あまり休んだ気がしない…
普段の休日は1週間の疲れをとるためのものであって、
リフレッシュするための「休暇」はしっかりまとまった
長さでとることこそ、生産性を上げるのでは。
私たち日本人は、長期で休みをとることに
抵抗ありますよね。
5日間の夏休みも、土日をくっつけたら
連続9日になってしまうので、いつも2回に分けています。
「ずっと休んじゃったら、仕事に復帰できない」
「休みの間、仕事がとまってしまう」
「戻ってきたときのリカバリーが大変」
などと言って。
3週間も休むなんて、とてもじゃないけどありえない…
でも一方で、ヨーロッパの人は3週間の
バカンスをとりながらも、日本より生産性が高いんですよね^^;
つまり、3週間休んだところで、
本当は仕事に支障をきたすことなどない、ということです。
さらにいえば、バカンスでしっかり休むということがメリハリとなり、
普段の日は猛烈に仕事ができているのかもしれません。
それこそ、下手に祝日など入れず、週休2日のみで
週5日をめいっぱい仕事にあてて。
・・・・
休むときは長く休まないと、しっかりリフレッシュできない。
ヨーロッパ人はそのことをよく知っているのかもしれません。
それを実感したのは、今年のGW。
10日連続の休みは、当初、
「そんなに休んだら大変だ」
「こんなに長い休みの間、何したらいいの」
という気持ちが強かったのですが。
時間がたっぷりあるので、何をするにも、
どこに行くのも焦らない。
旅行の予定もゆったり。
だって、ゆったり消化させても、まだ休みが残ってるんだもの。
毎日レジャーというわけにもいかないから、
10日のうちには、家や近所でのんびり過ごす日もありました。
これがとても良かったのですね。
数日の休みでは、予定を詰め込んでしまい、
もはや仕事に行っているときより忙しい(*_*)
正直、休んだ気がしない…
長期で休むからこそ、アクティブに動く日もあれば、
のんびり過ごす日もある。
あらゆる「したいこと」を休みの中で実現できる。
だからリフレッシュできるのだろうなーと。
ヨーロッパの人たちは「休み上手」ですね。
翻って、私たち日本人は休み下手。
・・・・
働き方改革の総仕上げは、
「夏休みの長期化」ではないかと思っています。
いきなり3週間は無理でも、
有給消化で1週間プラスして、合計2週間。
2週間休んだら、すごく気持ちもゆったり
するだろうな~。
…とはいえ、今の自分の状況では
1週間連続の夏休みも当分取れそうにないですが^^;