小1の娘が学校から、
こんなものをもらってきました。
東京都の虐待防止等の条例について
書かれたファイル。
大人向けのものかと思ったけれど、
総ルビだし、子供向けの書き方ですよね。
子ども自身への啓発ということか。
なんとなんと…東京都の気合を感じます。
(他の県でも配られているのでしょうか?)
このご時世、子どもたち自身が
自分の権利を知り、意識するのは
非常に重要なことですよね。
まあ小1には「ぎゃくたいって何?」だと
思いますが…
しかし、意外に娘は興味を示していた。
「虐待って?たとえばこんなこと」
の部分を読んで、
「学校へ行かせてもらえないなんて、
そんなことあるの!?」と驚いていた。
…そう、普通に考えたら、そんなこと
小学生に起こるわけがない。
でも、そんなことが自分の身に起こって
しまった子がいるのですよね。。
それにしても、こうした冊子を
子どもたちに直接配るのは
とても良いことだと思いますが、
単に配られただけで、とくに先生から
説明はなかったもよう。
子どもが自分で見たところで、
何のことかよくわからない。
「人権」という概念がまだないわけで。
こうした内容こそ、道徳の授業で
取り上げてほしいもんです。
「みんなで仲良く」「人にやさしく」の前に、
まず自分の身を守ることの重要さを
教えなくちゃ…
・・・・
そう、「自分の身を守る」ということ。
先日の小4息子のいじめ問題と通じますが。
これを子どもに教えるのって、
ものすごく大切なことだと思っています。
いや、もはや勉強なんかより重要。
なぜなら世の中には、
必ず「悪いやつ」がいるから。
自分がどんなに正しく誠実であろうとしても、
悪意を持って接してくる人間がいる。
「正直者はばかを見る」
と言うつもりはない。
「最後は正義が勝つ」のも
ひとつの真実と思うけれど。
悪意ある人間の悪意によって、
人生を壊されることは決して珍しくない。
だからこそ、世の中には法律があるわけで。
誰もが善意でもって譲り合い、助け合う
世界なら、ルールなど必要ない。
けれども、そんなユートピアはありえないから、
法律が弱者の権利を守るわけです。
・・・・
今、すごく売れている本。
「こども六法」。
嫉妬するほど売れている!
20万部超えているのかな?
うらやましすぎますぞ…
小4の息子が書店で見つけて、
「これ、すごいおもしろい!」というので、
ヒット本研究もあり、購入しました。
タイトル通り、子ども向けに六法の内容を
かいつまんで解説しているのですが。
この本がすごいのは、
「いじめや虐待は犯罪です」ということを
キャッチコピーに据えていること。
まさしく「法律は自分を守る武器です」
とうたっている。
法律を、「お勉強的な知識」として
子どもたちに学ばせようという趣旨ではなく、
「生きていくための知恵」として
見せているのですね。
素晴らしいコンセプトです。
そして、そのような本が大ヒットしている
ということ。
うちの子たちの学校の図書室にも2冊入ったそうです。
自分自身の人権に対する意識の高まり、
素晴らしいことです。
(一方で、それだけ子どもたちが
いじめや仲間はずれなどに悩まされている
という証でもあるようで、
心が痛くもありますが…)
・・・・
以前から、
「法律が自分の身を守ってくれる」
ことについては子どもたちに話をしていましたが、
この本のおかげで、さらに理解が進んだよう。
「何かあったら裁判所に訴えて…」
とか言い出した^^;
いやな小学生だわ。。
でもでも、すごく大切なこと。
そして、「本物の六法も読んでみたい!」
というので、
ポケット六法も買いました。
学生時代、一般教養で法律の授業があり、
そのときに購入したコンパクト六法を持っています。
しかし、もう25年前のもの…
法律も随分変わっているので、
最新版を購入しました。
法律っておもしろいですよね。
全くの門外漢ですが、
憲法や民法、刑法など読んでいると、
人間のあらゆる営みが凝縮されていて、
とても興味深いです。
そして、「こんなことまで法律で縛らないと、
人は守ることができないのか」と、
人間の浅はかさも思わずにいられません。
…どうにも文学畑の人間の解釈ですね^^;
25年前にはなかった、
「児童虐待の防止等に関する法律」も
入っていました。
子どもが親から虐待なんてされないのは、
当然すぎる権利なのに、
こうして法律で守られないといけないとは…
悲しみと憤りを感じずにはいられません。
・・・・
小学生にはさすがに、本物の六法は
難しすぎた様子。
「すごい字がちっちゃい!」
「漢字だらけで全然読めない」
…たしかに。老眼の目にもきついわ^^;
でも、それでも試しに読んでみて、
「けっこうおもしろい」とのこと。
子ども六法を読んでおいたおかげでしょう。
なぜか学校に持っていき、友達に見せたらしい。
「いやいやドン引きでしょう-_-;」と思ったら、
意外にも興味を示して「おもしろいね」と
言う子がいたそうで。
子どももわからないなりに、
法律のおもしろさはわかるもののようです。
(ちなみに、子どもたちが読んだのは、
おそらく刑法の死刑や懲役のところではないかと。
男子の興味はそんなもんです。
私は民法が好きです)
ポケット六法、一家に1冊買って
置いておくのもよいと思います。
値段も約2000円と、意外に安いです。
法律は生活のあらゆる場面に
関わっています。
「こういうとき、法律ではどう決められて
いるのかな?」
などと辞書的に使うのも、
良い家庭学習ではないでしょうか。