働く母。両立メモ

40代書籍編集者・ワーママ歴14年。子供は中3男子・小6女子。両立生活や仕事、学校、ママ友関係、親の介護など、日々の気づきを綴ります。FP2級、家計管理の工夫についても。


応援していただけると嬉しいです★
にほんブログ村 子育てブログ ワーキングマザー育児へ
にほんブログ村

【東京の出生率が1を切る】「2人目の壁」は今や見過ごせない少子化要因では。女性への「生め生め」プレッシャーはいい加減やめてほしい&なかまぁる連載11回目

2023年の合計特殊出生率が「1.20」で、またも過去最低を更新したそうですね。

昨年は出生数も過去最低だったから、さもありなん。

さらに東京都では、合計特殊出生率がついに「1」を切り、「0.99」になったそうで。私が生まれた1976年で「1.51」。48年前すでに低いんですが、その後も順調に(?)減り続け、2001年には「1.00」。それから少し持ち直し、2015年には「1.24」まで回復したものの、また減っていき、現在に至ると。

出生数及び出生率の低下の最大の要因が、未婚率の上昇なのは、ずっと言われていることですが。
生んでいる人の中でも、一人っ子が増えていることもあるのではないかと思います。

これまで、子どもを生む人はだいたい2人は生んでいると言われていました。しかし、その割合も少しずつ減っている。

2002年には2人以上の子どもを持つ夫婦の割合は約87%だったのに、2021年には約72%にまで下がっている。
その大きな理由は、一人っ子家庭が増えたこと。2002年には8.9%だったのが、2021年には19.7%に。つまり倍以上になっているのです。
同時に、子どもがいない夫婦も、割合は少ないながら、3.4%から7.7%へ倍増している。

加えて、3人以上生む家庭が、約34%から約22%まで下がっている。一人っ子が増えると同時に、多子家庭も減っている。子どもの数が減るのは当然かと。


・・・・
昨日の新聞に、こんな記事が載っていました。

結婚の意思がある、若い未婚女性の希望する子どもの数の平均が、初めて2人を下回ったらしい。
また、「夫婦の出産意識調査2024」(公益財団法人1more Baby応援団)によれば、2人目以降の出産をためらう夫婦が8割近いとか。
https://www.1morebaby.jp/release/2024/0603.pdf

教育費など経済的理由が1位で、今第一子の子育てで手いっぱい、というのが2位。その後には、「ゆとり、自由な時間がとりにくくなる」「育児ストレスなどの心理的理由」と続く。

「2人目の壁」…うん、わかります。たしかにそれはあると思う。

1人目というのは、まだまったく子育てをしていない状態だから、わりとエイヤと踏み切れる側面がある。未知の世界だからこそ飛び込める。
けれども、2人目を考えるときは、妊娠出産とはどういうものか、子どもがいる生活とはどんなものか、すでに知っているわけです。そのうえで「…もう一回やれるかな?」と躊躇するのは当然のことで。

私自身は、自分が2人姉妹だったこともあり、子どもは2人くらいいるものかな、と思っていた。実際に育ててみて、2人生んでよかったなと思っています。

ただ…子どもの数が増えれば増えるほど、生活が大変になるのは事実。
よく「子どもが2人になっても、手間は2倍にはならない」と言うけれど。たしかに2倍にはならない。でも、1.5倍くらいにはなる。

子どもたちが同時に保育園や小学校に通っている時期は、送迎も一度に済む。けれども、自転車の前と後ろにひとりずつ乗せ、重くてふらふら。
着替えの服やシーツなどの持ち物だって、2人分用意しないといけない。
一人ひとり違う人間なので、一人ひとりにしてあげないといけないことがあるわけです。

保育園も小学校も、子ども1人ならそれぞれ6年で終わるところ、3歳違いなので、親は9年通うことになった。
これがもっと子どもたちの年が離れていると、「ずっと保育園(小学校)にいる」という人に…


・・・・
つまり、子どもを生めば生むほど、「子育て期間」が長引くわけですね。逆に言えば、一人っ子なら最短で子育てが終わるということ。

共働き家庭が当たり前になった昨今、多くの女性が2人目をためらうのは当然。職場でどんどん遅れをとっちゃうよ…という気持ちも抱くでしょう。

…まあ、実際にきつかったです。2人目を生んだことに全く後悔はないけれど、働く中で「もし子どもが1人だったら(もう少しラクだったろうに)」という思いがよぎったことは、正直、何度もあった。

幸い、私の場合は比較的自由のきく職種であり、立場でもあったので、なんとか両立生活をこなせたが。みんながみんな、そんな環境にいるとはかぎらない。

金銭的な理由も、やっぱり大きい。今の時代、本当に教育費がかかる…!
なんでこんなに塾代高いの。子ども=客の数が少なくなっているゆえに、単価が上げられている面もあるのでしょう。

おまけに、「ちゃんと育てろ」という親へのプレッシャー。これ、少子化のかなり大きな要因じゃないかと思っています。

もちろん、親が子どもを養育するのは当たり前だけれど、あまりに完璧に子育てをやりこなせ、という圧力…それを感じ取り、息苦しくなっている人(とくに女性)は少なくないはず。

もっと言えば、妊娠出産そのものもきつい。妊娠中に起こる、マイナートラブルの数々よ…。
私はずっと痔に悩まされていました。おまけに2回の出産後、尿もれするようになった。こういうお母さんは、実はけっこういるのです。


・・・・
2人目の壁。無理して飛び越える必要もないんじゃないの?と、最近思うことです。

もっと言えば、「1人目の壁」だって、越えたい人だけ越えればいい。
国はさかんに、子どもを生め生めというメッセージを送ってくるけれど、子どもを生むとは、女性が自分の体で経験する、超個人的なこと。
誰かから強制されることではなく(夫からさえも)、女性自身が決めること。

多くの女性が「2人目(1人目)を生まない」と決めたのなら、そう思わせる世の中を作ってしまったのだと、我々は甘んじて受け入れるしかない。

結局、子どもを生んでほしいのは、将来の労働力(と年金の担い手)がほしいから。それがかなわないなら、生まれてこなかった子どもたちの分、今いる人員ががんばればいいだけ。

政府の「高齢者は70歳からに」提言も話題になったけれど、いやそれどころか、70代だってまだまだお元気。現役でバリバリ働いている人を何人も知っています。私も70代、できれば80代になっても、元気なうちは働き続けるつもり。

少子化にばかり焦点を合わせ、女性に無用なプレッシャーをかけるのは、いいかげんやめていただきたいものですね…


・・・・
お知らせです。なかまぁるの最新記事が掲載されました。

介護職員初任者研修も無事修了し、いよいよヘルパーの事業所探し。介護職専門サイトを検索しました。

どういう条件に絞ったか、という話です。よろしければご一読くださいませ。

 


応援していただけると嬉しいです★
にほんブログ村 子育てブログ ワーキングマザー育児へ
にほんブログ村