昨年の消費税アップを機に、
家計を見直し購読をやめた、日経新聞。
やめてみて、困ることはたぶんないだろう。
購読再開もまずないだろうと
思っていたけれど…
停止から5ヵ月がたち、
先日からまた購読を始めました。
…やっぱりね、やめたら実際困ったのです^^;
たしかに、ニュースはテレビやネットで
無料で入手できる。
しばらくはそうしていたし、
紙の現物がなくなった気軽さも感じていました。
しかし、テレビの報道にしてもネット記事にしても、
目にするのは最大公約数的なニュース。
毎朝見ている「とくダネ!」では、
ここ最近新型コロナウィルス関連の特集しかやらない^^;
ニュースになる以前の、
今国会でこんなことが審議されているとか、
この企業でこんな動きがあったとか、
こんな商品が発売されたとか、
そういう話はわざわざ報道されない。
仮にネットでそういう記事が書かれていても、
自分から検索しない限りたどり着けない。
必要最低限のニュースは仕入れられているけれど、
自分が関心を持っていなかったような、
でも知っておくべき知識は全然入ってこなくなったなあ…
そのことに、危機感を感じ始めたのです。
まあ、重要なニュースだけつかめていればいい
という考え方もありますが、
世の中の「流れ」をつかんで企画を考えるのが、
我々編集者の仕事でして…
つまり、新聞は大きなネタ元、発想元だったのだと、
やめてみて初めて気づいたわけです。
失ってわかる愛、みたいな^^;
いや実際に、私は新聞、というか
日経新聞をこよなく愛していたのです。
購読をやめ、毎朝空っぽの郵便受けを見て、
寂しい気持ちを募らせていました(どんだけ…)。
・・・・
私のそんな気持ちに気づいていたのか(?)、
新聞をまたとろうか迷っていると夫に告げると、
「必要経費なんじゃない?」
と背中を押してくれました(笑)
1ヵ月4900円、安くはないが
これで日々満たされると思えば、
たしかに必要経費!
販売店に連絡すると、
さっそく翌日から配達してくれることに。
(スタートの場合は早い!
ストップのときは、来月からです、
今月分は丸々差し引きますと言われたが…
ま、そんなもんです^^;)
わーい、また来てくれたね、日経ちゃん。
会いたかったよ~~
ここからは、私がなぜ日経新聞を愛するかの
独白が続きます^^;
日経新聞、日本経済新聞は、
文字通り経済紙です。
ビジネスメインの新聞なので、
記事の書き方がとてもプレーン。
某紙のように左寄りでもなく、
事実を事実として報道してくれるというか。
先にも書いたように、
企業動向や新商品発売などの
ニュースを知ることができる。
マネー系の報道も充実している。
出版社で働く人間としては、
とくにチェックすべきなのは広告。
私の会社でも日経にはよく出稿しますが、
1面から最初に紙面を開く2面、3面には
たいてい書籍の広告が掲載されています。
新聞離れの現在でも、
書籍の広告はやはり新聞の効果が大きいのです。
(主に高年齢層にあてており、
若年層向けの本についてはほとんど効きませんが^^;)
他社がどんな本を出しているか、
どれだけ売れているのか、
どんな切り口なのか、要チェックなのです。
・・・・
私がとくに好きなのは、土曜版。
本の紹介が載っている。
ここで紹介される本は、ベストセラーというより
専門家が良書として推薦する学術書などが多い。
自分では探せない本に出会えることが度々です。
さらに、土曜の特別版としてついてくる「プラス1」。
この記事がけっこうおもしろくて。
「何でもランキング」というのがトップにあり、
この季節なら花見の名所などがランキングに
なっています。
専門家数人の投票によるランキングで、
毎回ひと味違ったセレクトで参考になります。
・・・・
新聞は全部で30面ほどあり、
その紙面を何らかの記事で埋めなければなりません。
そのために、記者が執念でニュースに
なりそうなことを拾ってくるのだろうなあと。
自分では決して見つけられないニュースを、
記者が拾ってきて、目の前に見せてくれる。
それが新聞の価値なのだと思います。
「新聞はじっくり読むものではなく、
見出しだけ読むもの」
とも言われますね。
一理あると思います。
あれだけの数の記事をくまなく読んでいたら、
日が暮れてしまいます^^;
時間にして5~10分くらい、
全部にささっと目を通し、気になった記事だけ
読んでおく。
トップにくるような重大ニュースは、
すでにテレビやネットで見ているから、
じっくり読む必要はありません。
大小様々なニュースを、一度にたくさん仕入れる。
新聞以上にこれに適した媒体はないように思います。