「今月は忙しいから、来月から動こうかな」と言っていた、訪問介護ヘルパーの仕事。
…やはり、超せっかちで多動な自分、待ちきれず早々にいくつかの事業所に応募してしまった^^;
応募する事業所の選択基準としては、やはり時給。
介護職の報酬は基本的に、税金と介護保険料、1割の利用者負担で成り立っています(2~3割負担もあるが一部)。ほとんど公務員に近い。
けれども、その時給は全国一律ではなく、事業所によって違いがあります。
専門職なので、元々時給は高めなのですが、とくに「身体介護」で時給の開きがある。
訪問介護には主に「身体介護」と「生活援助」の2つがありまして。
身体介護とは、排泄や入浴、食事の介助など、直接的に身体に関わる介護のこと。生活援助とは、掃除や調理など家事的な部分の介護のことです。
生活援助の方は、1300~1500円が相場のようなのだけれど、身体介護の方は時給が高いところで2100円、低いところで1600円とかなりの差(私の地元の場合)。
身体介護のほうがより専門的で労力もかかるので、時給が高いのが普通ですが、生活援助と差をつけずどちらも1500円、というところも。
働く以上は、少しでも給与の高いほうが良いと思うのが普通で。まして、仕事の内容はほとんど変わらないわけだし。
…ということで、いくつかの事業所に応募し、そのうち3つのところで面接を受けることになりました。
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面接、複数受けて良かったです。勉強になりました。
同じ地域にありながら、事業所によって全然特色が違う。
最初に受けた事業所は規模が大きく、受け持つ利用者さんは130人ほど、ヘルパーさんも30人ほどいる。
利用者さんは認知症の方が大多数。
また、生活援助より身体介護のほうが割合的には多いらしい。
他の2つの事業所は小規模で、利用者さんは40~50人ほど、ヘルパーさんも7~9人くらい。これくらいの規模のほうが一般的なのかもしれない。
利用者さんについては、2つ目の事業所はやはり認知症の方が多いけれど、生活援助のほうが多いらしい。
一方、3つ目の事業所では、認知症の利用者さんはむしろ少なく、脳梗塞による麻痺などで身体に不自由のある方が多いそう。
また、統合失調症の方の生活援助など、介護保険だけでなく障害福祉サービスも請け負っているのが印象的でした。
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面接の際、いくつか質問を受けましたが、驚いたのが、
「ご家族は、ヘルパーのお仕事に反対されていませんか?」
と聞かれたこと。
え、反対する人なんているの?
「ご自分は働きたかったんだけど、ご家族の反対があって諦める、という方が実際にいらっしゃいました」
「やはり、介護職に対して、まだご理解のない方も少なくないようで…」
…そうなんだ。偏見、ですかね。
まあ、たしかに私の父にも、「なんでヘルパーなんてするの?理解できない」と言われた^^;
自分が妻の介護で、ヘルパーさんにお世話になったくせに、それとこれとは別問題なんですかね。
医師や看護師、理学療法士などの医療職は一目置くけれど、介護職に対しては「ただの老人のお世話係」的に一段下に見ているところあるな、たしかに-_-;
…まあ、それも世間一般の見方ではあるのかもしれないし、介護業界が声をあげて是正させていかないといけない部分でもあるのでしょう(私も声をあげていこう!)。
夫には、別に反対されませんでしたが(というか、個人の職業選択に配偶者が反対も何もないでしょう)、「よくやるな」とは言われた(苦笑)
望んで介護職に入ること、おおむね男性には理解されない。会社でも、何人かの男性に話をしたけれど、やっぱり「よくやるな」という顔をしていた^^;
でも、子供のいる主婦の友人には、「介護職、いいとこついてきたね!私も気になる」と言われた。子育て経験のある女性には、介護職は地続きで、ハードルが低い仕事なのかもしれない。
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さて。
最終的に、最初に面接を受けた事業所(M事業所)に決めさせていただきました。
こちらが「決める」立場というのは大変おこがましいのだけれど、訪問介護ヘルパーは元々慢性的に人材不足、コロナでそれが深刻化し、有効求人倍率15倍超という超売り手市場なのです。
いずれの事業所も、その場で「ぜひ来てもらえたら嬉しいです」と言ってくださいましたが、諸条件を鑑みて、僭越ながら選択させていただきました。
M事業所の規模の大きさが、やはり良いなと思いました。利用者さんの人数が多いため、様々なお宅で経験を積めるかな、と。
身体介護の割合が多いというのも、資格を取得した以上、せっかくなら身体介護を多く経験したいという要望に沿っていました。身体介護のほうが時給も良いし。
登録ヘルパーさんが多いのも、事業所内での人間関係が煮詰まらずに済みそうだなとも思いました。とくに、週に数時間しか働けない自分は、少人数で関係性のできているところには入りづらいな、と。
登録ヘルパーさんが多いということは、シフトの自由が効きやすいということでもある。働く時間が限られる私としては、ここはかなり重要なポイント。
M事業所は、大手保険会社の100%子会社が首都圏で展開する事業所。経営母体がしっかりしており、時給も比較的高め。移動手段の自転車持ち込みに月1000円付くなど、手当も豊富。
フォロー体制がしっかりしているのも、未経験の私にとっては心強い点だった。入社前に2時間半の研修があり、初回訪問時には先輩に同行してもらえる。
介護スキルを磨くための研修も随時している。
面接してくださった責任者の方の感じがよく、事業所内の雰囲気が良かったのも決め手になりました。
副業として、長く細く働きたい旨も理解を示してくださいました。
良い事業所にめぐりあえて良かったです。研修は4月の初旬に行うということ。子供の春休みが明けた頃から、いよいよ仕事を始めていきたいと思います。