働く母。両立メモ

40代書籍編集者・ワーママ歴14年。子供は中3男子・小6女子。両立生活や仕事、学校、ママ友関係、親の介護など、日々の気づきを綴ります。FP2級、家計管理の工夫についても。


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【実家問題】「ムリなものはムリ」と割り切る「男の介護」。煮詰まらず在宅介護を続けるコツかもしれない

連休の実家訪問。

 

 

母の洋服の片づけが主目的でしたが、掃除要員として小5の息子も連れていきました。

前々から、
「うちの掃除をしてくれたら、小遣いあげるよ」
と、おじいちゃん(私の父)から言われていた息子。
「あつ森」を買ってもらうべく、張り切って付いてきました^^;

普段から家で手伝いをさせていることもあって。隅々までていねいに雑巾がけをする。

 

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父の指示に従い、ソファの裏の床から窓まで、汗だくになって頑張っていました。

きれいになって、父は大喜び。
「ずっと窓拭かなきゃと思いながら、できなかったから、すっきりしたよ!ありがとう」

もちろん息子は「あつ森」を買ってもらい、こちらもご満悦。
良い小遣い稼ぎだな!
そういえば、私も学生の頃、父のタクシーの清掃をして、お小遣いもらってたなあ。ワックスがけが大変でねぇ…


・・・・
それにしても、父は日々の家事、母の介護を一手に引き受け、よくやっているなあと感心します。変わらず毎日仕事もしているのに。

昨年から姉が戻ってきたけれど、手伝うどころかずっと部屋に閉じこもり、家事は一切やらない(-_-;)
自分の分の洗濯と自室の掃除だけはしているようだが、共同の風呂やトイレの掃除は父任せだし、食事も父に用意してもらっている。
(父の作ったものを食べようとしないので、スーパーで買ってきたおにぎりや惣菜を与えているらしい)
まあほとんど手がかからないので、放っておいているようだけど。

母が倒れ、病院を退院してからの約2年半、仕事と家事、介護をワンオペで両立している。

我が父ながら、すごいなぁと感心します。
その裏に、いろんな思いがあるとは思うけれど。

 

 

私だったらこんな両立生活、数日で音を上げてるだろうなあ。ストレス相当たまりそう…

 

が、父は
「別にストレスはたまってない」
と言う。

もともとマメな人なので、掃除は苦にならない様子。また、若い頃に長くひとり暮らししていたので、本人曰く「料理も嫌いじゃない」とのこと。

尊敬に値するが…
それ以上に、「できないことはできない」「ムリなものはムリ」と割り切っていることが、煮詰まらずにいられる要因なのではと思う。
いや、当人は割り切っているつもりはないのかもしれないが、男性特有の思考回路というか。


・・・・
父は78歳の今も現役の個人タクシー運転手で、夜に仕事に出かけ、明け方帰宅、それから昼過ぎまで寝るという生活をずっと続けています。
母の介護が必要となってからも、この生活スタイルを崩さない。つまり、母は一日の大半をひとりで過ごしていることになる。

もし自分だったら、ひとりにするのが心配で、仕事をセーブするか、時間帯をずらしたりしてしまうだろう…

もちろん、夜が稼ぎ時なのはわかるし、今後の介護にますますお金がかかることを考えて、働けるうちはたくさん働いておきたい気持ちもあるだろうが…

「仕事が生きがいなんだよね」
「車運転してるときが一番楽しい」
「家にずっといたらストレスたまっちゃうし」
と言ってはばからない^^;
あくまで自分を押し通す…

毎週末には、25年来続けている社交ダンスの集まりがあるのですが、それも全くやめない。

「だってダンスが一番の趣味だもの」
「仲間と集まってわいわいやる時間が、すごく楽しい」
「やめろと言われても、やめる気はない」…と、やっぱりこちらもそう言ってはばからない(苦笑)

(社交ダンスの集まりは、コロナのため現在自粛しており、「そのせいで最高にストレスがたまっている」そうです…長生きするわ)

もしこれが、逆の立場で母だったら、きっと習い事はやめて、父にずっと付いていただろうなあ。
「お父さんの介護があるのに、自分の趣味なんて…」と罪悪感が働いたり、周囲の目も気になったりするだろうし。

そのあたりをすっ飛ばしているのも、さすが男性というか。
いや、うちの父は相当ゴーイングマイウェイな人ではあるんですが、ふと誰かに似ていると思ったのは、夫。

コロナでの臨時休校が始まった当初、まだ在宅勤務は当たり前になっていなかった。
上の子を一日中留守番させ、下の子をずっと学童に行かせるのはさすがにかわいそう。
どうしたものか…と頭を抱える私の横で、
「しかたないものはしかたないだろう」
「留守番してもらう、学童に行ってもらうしかないでしょ」
と夫が平気でのたまう(-_-;)

いやさ、しかたないのはわかってるけど、そこをどうにかしてあげたいと思ってるから悩んでるんじゃないか。葛藤がないのかね…

「男の介護」と「男の育児」、つながるところがあります。

彼らの「できないものはできない」「どうしようもないことはどうしようもない」という発想、女の我々にはできない芸当。

でも、そのある種の「開き直り」ゆえに、ストレスなくゆるゆると続けていけるという側面もある。

女は生真面目に取り組んでしまうがゆえに、必要以上にストレスがたまり、あるとき「爆発」してしまうということがあるのかも。

介護といえば女性、というイメージだが、実は男性の方が向いているのかもしれないと思った次第。


・・・・
ただし、「ムリなものはムリ」の割り切りゆえに、「ケアが行き届かない」という問題はどうしてもある。

ここ最近、母に会うたびに、どんどん衰えが進行しているように思います。
少なくとも、1年前に老健に入所していた頃は、会話のキャッチボールもある程度できていたし、元気に歩き回っていたのだが。

 

 

家に戻ってきてから、デイサービスに行くでもなく、忙しい父が散歩に連れて行くのも難しく、ほとんどこもりきり。

筋肉もどんどん落ちて、数センチ刻みでしか歩けない。ちょっと歩いただけで疲れてしまう。

刺激も少ないから、認知症の症状もどんどん進む。かろうじて簡単な質問には受け答えするけれど、ほとんどいつも抜け殻状態…

本当なら、もっと訪問看護を入れるなりして、プロに任せるべきなのだけれど。
特段の手を打たず、「まあしかたない」「どうしようもない」と流れに身を任せるだけ…

非常に歯がゆいのですが、これはもうそれこそしかたない。
介護者は父であり、どう介護していくかは父が決めること。介護をしていない外野がとやかく言うことじゃない。
「だったらおまえが介護しろよ」となるわけで(*_*)もちろんそれはできない…

「どう介護されるか」も含めて、それも当人の寿命なのだろうと、今は思っています。


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