3月に登録した、訪問介護ヘルパーの事業所。
研修を受け、4月末から働き始めました。
あくまで副業なので、たくさんは働けない。まずは週1回、1時間から。
…はっきり言って、「ヘルパー」と名乗るのもはばかられる勤務回数ですが^^;
ありがたかったのは、社員さんが
「いや、1時間でも助かりますよ。ありがたいです」
と言ってくれたこと。
訪問介護事業所は、私のような登録ヘルパーで成り立っています。
けれども、登録ヘルパーはパートタイマーであり、自分の都合の良い曜日、時間に働く形態。私のように副業ではなくても、子育てや介護などの合間に働いているヘルパーも多いでしょう。
「週5日、朝から夕方までフルタイムで働く」登録ヘルパーは、ほとんどいないわけです(うちの事業所にはそういう人も何人かいるらしいが)。
すべての利用者さんの希望する日時に、ヘルパーが入れるとは限らない。
そこで穴を埋めるのが、社員さん達ということになります。
社員さんとは文字通り、事業所にフルタイム社員として勤めている人。
毎月20日頃に翌月のシフトが決まりますが、いずれのヘルパーも都合がつかない枠には、社員さんが入ります。
ある社員さんのシフトを見せてもらったことがありますが、朝から夕方まで、1時間単位でびっちり訪問予定が入っていた(*_*)これはキツそう…
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担当訪問先を決めるとき、
「何曜日の何時頃が可能ですか?」
と聞かれました。
曜日は、月曜日以外ならとくに希望なし(月曜日は週明けということで、本業的に避けておきたい)。
時間については、できれば午前中がありがたい。午後を本業に使えるので。
すると、
「午前中なら、早い時間でも良いですか?」
と社員さん。
早いって、朝5時とか?
「さすがにそれはありませんよ。早くて8時頃からです」
それなら全然大丈夫。早い分にはむしろ大歓迎。本業の勤務時間前に終えられれば、午前中もいつも通り働ける。
「それはありがたいです!」
と言われました。
訪問介護では、8時台はピークというか、希望する方がとくに多い時間帯なのだそうです。
朝食や着替えの介助だったり、デイサービスに出かける際の介助だったりするわけですね。1日の活動を始める時間帯です。
ということは、逆に言えば、ヘルパーにとっても家事などで忙しい時間帯なわけで。働くなら9時から、という人も多いことでしょう。
結果として、社員さんが8時からのシフトに入る、ということに。
私なんかは近所なので、8時スタートでもなんてことないですが、ある社員さんは遠方に住んでおり、事業所まで1時間半かけて通勤しているそうで。
8時のシフトなら、家を6時頃には出ておかないといけない…
それが毎日となると、相当負担大きいです。
週1回でも、社員さんたちの負担を減らすことができたら、働きがいがあるというものです。お金儲けではなく、直接的に社会のお役に立つ、というのが私の副業の目的なので。
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Nさんというお宅に、8時から8時50分まで入ることになりました。
Nさんのところには、週3回、それぞれ朝と夕方に、合計6つのコマでうちの事業所が介護に入っています。その1コマを担うということです。
朝のコマはやはり、社員さんが交替で入っていました。引き継ぐ社員さんから、冒頭のセリフを言ってもらったのです。
Nさんは奥様に先立たれた、一人暮らしの男性。とはいえ、近所に娘さんが住んでおり、基本的な面倒はみられていますが、家庭も仕事もある身、全部ひとりで背負うのは大変…
そこで、ヘルパー利用をされることになったのでした。
Nさんはデイサービスに行かれており、その送り出しの介助が朝のコマ。お迎えから夕食の介助までが夕方のコマとなります。
朝の介護は、服薬や朝食の確認といった、ご本人の体調確認もかねています。さらに、食器の片づけや洗濯物の取り込み、風呂掃除などのちょっとした家事も。
そして、デイサービスの迎えの車にNさんを預けたら、任務完了。
本当に、ほんのちょっとのお勤めでしかないのですが、娘さんの負担を少しでも減らし、Nさんが快適な1日のスタートを切るお役に立てたら本望です。ありがたいかぎり。
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さて。
最初の勤務は緊張しました。
一度、社員さんに現場同行し、手順を見せてもらったものの。一人で利用者さんのお宅に入るのは、責任の重さもあり、全然違う。
初日はなんとか任務を終えたが…
するべきことで頭がいっぱいで、バタバタしてしまい、Nさんときちんとコミュニケーションがとれなかった。
ちょっとした失敗もいくつかあり(Nさんからもらうべき印鑑を忘れたなど)、反省反省…
とはいえ、2回、3回と重ねるうちに、作業の流れもスムーズになり、Nさんとのコミュニケーションもとれるようになってきた。
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まだ介護の仕事について、何ら語れるほどの経験は持ち合わせていませんが。
「今ここにある必要」にこたえるというやりがい、「するべき仕事をしている」という確信は、とても貴重な感覚。
とくに、娘さんを助けることができている、というのが大きな働きがいになっている。
自分も同様の立場として、非常に共感する。いや、実際には母の介護を父にさせてしまっていたのだが…
この介護の仕事、副業申請したとき会社の社長には「副業というか、社会奉仕だよね」と言われたけれど。
口の悪い夫には「罪滅ぼしだな」と言われた^^;
まあ、それが正解かも。自分の親にはできなかったことを、ここでやらせていただいている気分です…
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これまでに5回通い、いよいよ慣れてきたな…というところだったのだけど。
Nさんのお体の調子が悪くなり、急きょ入院されることになったのです。
ご老人にはよくあることだと思います。私の母もそうだったので。ヘルパーさんに毎日入ってもらうようになって1ヵ月で、脳出血の再発で入院し、訪問介護はあっけなく終了したのでした。
Nさんが早くお元気になるといいのですが…ともかく退院するまでNさん宅の訪問はなし、6月のシフトはすべてキャンセルとなりました。
…始めてたった1ヵ月ちょっとで、仕事がなくなってしまった。。
がしかし、社員さんからは「またあらためて、8時台のシフトをつくりますので」との連絡。すぐに仕事復帰できそうです。
朝の8時台、実際に働いてみて、とても良かったのでした。
裁量労働制になって、出社時間がどんどん遅くなっていた。朝も早起きできなくなっていた。
それが、1日でも早く起きる日ができ、メリハリが生まれた。
ヘルパーの仕事を終えても、まだ9時。そこから出社しても、普段より早いくらい。有意義な1日になる。
本業にほとんど、というか何ら影響を与えない勤務形態。たった1時間弱、ハードに動くわけでもないので、疲れも特別ない(当初は慣れないことからの緊張感で、終わったあと疲れを感じたけれど、続けていけばそれもなくなるだろう)。
なんといっても、勤務場所が家の近く、自転車でさっと行ってさっと帰ってこられる。
訪問介護ヘルパーの仕事、副業の選択肢として正解だったようです。
とはいっても、毎朝働くのはさすがにキツいので、しばらくは週1回、慣れてきてもせいぜい週2回くらいで。
「長く続ける」ことを目的に、ゆるゆるやっていきたいと思います。