働く母。両立メモ

40代書籍編集者・ワーママ歴14年。子供は中3男子・小6女子。両立生活や仕事、学校、ママ友関係、親の介護など、日々の気づきを綴ります。FP2級、家計管理の工夫についても。


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【夫婦別姓について】結婚20年。改姓したことに、いまだ本心は納得していない。だから旧姓で仕事を続ける

選択的夫婦別姓について、男女共同参画担当相となった橋本聖子氏が記者会見にて言及したことが、ニュースになっていましたね。

国民の中でも、選択的夫婦別姓を支持する声が広がっている。導入に向けて、政府として積極的に議論していきたいとのこと。

選択的夫婦別姓……制度として早く確立されるといいなあと思います。そういう時代の流れだと思う。

私が結婚した20年前(あと3カ月で…!早いものです)、結婚したら女性は夫の姓になるのが普通だった。いや、今でもほとんど変わらない。

当然、私もそれにならったわけで。しかし、「自分の名字が変わる」ということに、強烈な違和感があった。過去形ではない、いまだに違和感を感じます。
夫の名字自体に馴染めない、ということではない。自分が持って生まれた名前を変えたことが、ただもう純粋に「なんで!?」と思うわけです。

まあ私、学生時代からフェミニズムをかじっていて、「お嫁さん願望」も元からカケラもない女だった。「好きな人と同じ名前になる」ことに喜びを見いだせない。


・・・・
なぜ、名前を変えないといけないのか…
たかが名字、されど名字。幼い頃は下の名前で呼ばれることがほとんどでも、学校に上がったら名字で人から呼ばれ、認識されますよね。
アイデンティティの一部になっていると思うのです。

それが変わるというのは…アイデンティティの危機と言っても過言ではない^^;

だいたい、なんで女の方が姓が変わるのが普通になってるんだ。そんなの男女差別じゃないの!

…と、籍を入れる前に夫に苛立ちをぶつけたなあ、そういえば。
そうしたら、夫に
「別に、おれが姓を変わったってかまわないよ」
と言われたんだった、そういえば。

夫は驚くほど物事にこだわらない人で、実際にもし「じゃあ、私の名字になって」と私が本気でお願いしたら、イエスと言っただろう、たぶん。

一応長男だけど、跡継ぎがどうのという家でもないし、本当に夫は自分の名字に何のこだわりもないのだろう。私と違い、名字が変わるくらいでアイデンティティが揺らいだりしないだろう。それこそ、「たかが名字」で。

とはいえ、じゃあ夫に私の姓になってほしいかというと、そういうことじゃない。婿入りしてもらうような家柄でもないし、そもそも自分の姓が大切、守りたいというわけでは全くないのだ(むしろ、自分の名字はあまり好きではない)。

かといって、お互いが姓を変えないために事実婚を選ぶ勇気も、全くない。単に「自分の姓が変わるなんて嫌だ~」と思っているだけで、夫婦別姓に対する強いポリシーなどないのです。


・・・・
最終的に、夫の姓を選択しました。
夫には、「戸籍なんて便宜上のもので、それで世の中うまく回ればいいんだよ。気にするなよ」と言われたけれど。
たしかに夫は、そういう考えのできる、何事もさらりと流せる自由な人。しかし、私はいちいち突っかかってしまう、不自由な人^^;

「所詮、便宜上のものだもんね」
「私が私でなくなるわけじゃないもんね」
そう自分に言い聞かせたものの、改姓ということにどうしても納得できなかった。

だから、仕事では旧姓で通すことにしました。
幸い、私の属する出版業界では、結婚しても旧姓を名乗り続ける女性がほとんど。著者名の多くが本名ではなくペンネームという、「通り名」が当たり前の業界ということもあるのでしょう。

公的な手続き上はもちろん現姓を使っているものの、旧姓でずっと仕事を続けています。わりと珍しい名字で(だから好きじゃないのだが…)、人に覚えてもらいやすいというメリットがあります(現姓は日本で数番目に多い名字)。


・・・・
とはいえ、プライベートでは当然、夫の姓。子どもたちも夫の姓です。病院では夫の姓で呼ばれるし、どこでも夫の姓を名乗る。

これが…いまだに違和感ありましてね^^;
やっぱり私は夫の姓の人間、ではないのです。私のアイデンティティは旧姓の方にあるんだよなあ…

なんというか、現姓の方が私にとってペンネームなのです^^;
夫の妻として、子どもたちの母として、彼らが名乗る姓に自分を合わせているというか…。とんでもない話ですけどね、実感としてはそうなのです。

本当に、旧姓が別に好きなわけじゃない。でも、この名前で生まれてきたし。この名前で大人になり、仕事のキャリアをスタートさせたし。
…そんな簡単に、切り替えられるものじゃない。20年経っても、まだ切り替わっていないのです。

それは子どもにも伝わっているのかもしれない。
子供たちは私が旧姓で仕事をしているのを知っていて、電話などで旧姓を名乗るのを聞いている。

以前、娘に
「ママの名字って私たちと同じなの?」と聞かれたことが^^;
おぉ、でもその感覚は良いかもしれない。家族全員が同じ名字とは限らないということ。夫婦別姓を当たり前に受けとめる新世代?(私も子ども時代、母方の祖母が同居していて、表札に名字が2つあるのは普通のことだったけど)

そういえば、この間娘に、
「なんでママはパパの名字になったの?」
と聞かれたのでした。
「結婚すると、女の人が男の人の名字に変わることが多いんだよ。あなたも結婚したら、相手の名字になるかな」
と私が言ったら、

「そんなの絶対いや!絶対結婚なんかしない」

ですと^^;
私のフェミニズム思想が移っちゃったかなあ。夫には「おまえの偏見を吹き込むな」と言われているけれど(苦笑)。

偏見?いやいや。この年になって思うのは、いくら「便宜上のもの」だからといって、自分の意に染まないことを唯唯諾諾と受け入れる必要はない、ということ。
どころか、受け入れているから何も変わらないのだ、とも思う。


・・・・
「なんで私が姓を変えなきゃいけないの!?」
…そう思う女性って、きっと少なくないと思う。その素朴な心の声、まったくもってそのとおり。
そして、そう声を上げる人が増えてきたからこその、今の流れなのだろう。

男女にかぎらず、自分の持って生まれた姓を(ほぼ強制的に)変えさせられる社会の仕組みって、やっぱりおかしい。

夫婦同姓が法律で義務付けられているのは、先進国で日本だけというじゃないですか。お隣の韓国や中国は夫婦別姓だし、フランスは事実婚が主流。

「夫婦が同じ姓でないと、子どもが混乱する」「悪影響」
なんて、そんなわけがない。現に、うちの子は私が違う姓だと思っている^^;

お父さんとお母さんが結婚しても、お互いが結婚前の姓を使い続ける…それが当たり前の世の中になれば、子どもたちも何の疑問も持たないでしょう。単に「旧姓を使い続けている」だけで、夫婦仲とは何の関係もないのだから。

選択的夫婦別姓が導入されること、切に祈ります。そうしたら、私も旧姓に戻すかなあ?…いや、旧姓はやっぱり好きじゃないので、通り名として使い続けるのでいいかな^^;夫には悪いが、現姓もあまり好きじゃないので、いっそ第三の全く新しい名字を勝手に付けられたらいいかも。

そうなったら、名字っていったいなんだ、何でもいいなら不要じゃないかという話にもなりそう。実際そうも思うしね。

 

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(猫様には名前なんて関係ないよねー。何と呼ばれたって気にしないよね。猫は猫だもの^^)


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