働く母。両立メモ

40代書籍編集者・ワーママ歴14年。子供は中3男子・小6女子。両立生活や仕事、学校、ママ友関係、親の介護など、日々の気づきを綴ります。FP2級、家計管理の工夫についても。


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【ジェンダーギャップ指数125位】「女性の管理職」が増えないのは当たり前~管理職の座を自ら降りた私が目指す会社組織のあり方

最新のジャンダーギャップ指数が発表されましたね。
https://www.gender.go.jp/international/int_syogaikoku/int_shihyo/index.html

ジェンダーギャップ、つまり男女格差。ギャップが少なければ少ないほど、男女平等な国ということ。
日本はずっと順位を下げ続けていますが、ついに146ヵ国のうち125位に(昨年は116位)。

ジェンダーギャップ指数は、「政治」「経済」「教育」「健康」の4ジャンルにおけるスコアをもとに出されます。
日本はもともと「教育」と「健康」のスコアは高いのですが、「政治」と「経済」分野がひときわ低い。

「経済」分野でずっと足を引っ張っているのが、男女間の賃金格差と並び、「女性管理職割合」ですね。
いまだ10%ほど。それでも年々伸びてはきているのだけれど、「誤差の範囲」という感じです(*_*)

…まあ、日本全国の企業を見渡したら、ちらほらとしかいないわけです、女性の課長や部長は。みーんな男性。

・・・・
現状の日本企業のあり方では、女性の管理職が増えないのは当然のことだと思います。

企業、会社とは、男性が作ってきたもの。男性が主体のものだった。だから当然、男性が働きやすいようにできている。

つまり、家庭のことは女性に任せ、仕事に専念できる立場。時間的余裕、体力もあるから、長時間働ける。何と言っても妊娠出産がないから、途中で戦線離脱することもない…。
まさしく、会社に滅私奉公できる男性を主体に、組織づくられてきたわけです。

もちろん、時代とともに、女性の参画が増えるとともに、会社も変わってきた。
けれども、その変化はまだ表面的。「女性が働きやすい」制度を表層にペタペタ貼っているだけで、基本は「男性が働きやすい」形のまま…
このことは、会社で働く多くの女性が感じていることだと思います。

そして、そんな「男性主体」の組織における管理職とは…

文字通り「中間管理職」として、上と下の板挟み。チームのノルマを背負わされ、責任重大。自らも数字を稼ぐプレイングマネージャーが多い。誰よりも働かされる立場。滅私奉公の最たるもの。

…女性がなりたいと思わないのは当然のことです。犠牲にするものが多すぎる。
ワーキングマザーなら、育児との両立が困難になる(家庭にしわ寄せがいく)。子供がいるいないにかかわらず、「プライベートの時間を犠牲にしたくない」。体力面でも「あんなに残業するのは無理」「あんなに忙しかったら体が持たない」…。

そもそも、この上下関係のはっきりした組織のあり方自体が、「男文化」じゃないですか。まさに軍隊式というか。そのなかでの管理職…女性には当然馴染みのないものなわけです。

・・・・
まあ、なりたくないよね。
私は18年ほど前、20代で管理職(編集長=課長相当)になりました。そう、まさに「女性管理職」だったわけで。

ところが、現在は編集長の肩書はあるものの、直属の部下はひとりもいない。実質的に管理職の座をおりている。
ええ、女性管理職割合を下げているのは、この私ですよ~^^;

「管理職はもうやりたくない」と思い、自ら願い出て現在の状態になったのですが。なんだか、ただの「組織ごっこ」だなぁ…とさめてしまったのです。

男のつくった、「壮大な暇つぶし」のゲームの役をやらされているだけ、というか。
思い切り皮肉な言い方ですけど(*_*)核心はついてるんじゃないですか。

実際に、「この会議、いるの?」「この根回し必要?」と思うことは多々あった。会議のための会議、根回しのための根回しというか。

こっちは保育園のお迎えあるんだから、早く会社上がらないといけないんだよ、時間ないんだよ。そんなのメールでいいじゃん。根回しなんてせず、さっさと本人に話通せばいいじゃん…ということを、しょっちゅう思っていました。

・・・・
そう、はっきり言ってしまえば、そんなに長々と会社のことに時間をかけていられない。他にやらないといけないこと、たくさんあるんだから。
多くの男性たちのように、会社にコミットできない。「会社最優先」とはいかない。

10数年、子育てをしながら管理職をする中で、正直言って、他の管理職の男性より何倍も大変な思いをしていたと思っています。
もう組織ごっこに付き合って、苦労させられるのはいや、あほらしい…というのが、管理職をやめさせてもらった一番の理由ですかね。

もともと女らしさに欠ける性格で、「男以上に男らしい」と言われる(たぶん褒め言葉ではない^^;)私ですら、やってられないと思うのだから、普通(?)の女性なら、まず「自分に管理職は向かない」と思うでしょうね。

結局のところ、管理職が云々という前に、会社組織全体が男性主体のままであること。
それが問題の根源であり、ジェンダーギャップが埋まらない原因だと思います。男性育休が増えないことも同根。

 

そこをなんとか変えていかなきゃいけない。「男性(だけ)が働きやすい職場」ではなく、女性だろうが男性だろうが、さらには子供がいようがいまいが、若かろうが中年だろうが、「誰でも働きやすい職場」に変えていく必要がある。

…と、日本の片隅の中小企業で日々、私は奮闘しているのです(笑)
日本の経済を動かすような大企業に所属しているわけでもなく、私のすることなんて微力も微力、たかが知れている。
でも、たとえ小さな動きでも、そこから変えていかないと、大きな変化にもつながらない。

・・・・
働き方の柔軟性を会社に求め、自分自身もさまざまな働き方改革を実行してきた。

 

そうしたら、少なくとも私の所属する編集部は、同業他社と比べても群を抜いて「誰もが働きやすい職場」になりました。

すると、働きやすさに惹かれて、他社から優秀な編集者が何人も入ってくるようになった。
こうなると、逆説的なんですが、もはや「管理職なんて必要ない」のです。だって、ひとりで仕事が完結できる人たちだから。

究極的には「女性の管理職割合」を増やす必要なんてないのかもしれない。というか、管理職自体、減ってしまっていいのかもしれない。

管理職が減るということは、管理されずとも自分の裁量で責任をもって動ける人が増えるということだから。
厳しい世界ではあるけれど、本来仕事とは、働くとはそういうものでは。

「ひとり親方」が集まって、ゆるく組織をつくる。それをゆるく束ねて、特段の上下関係はない…。それがあるべき管理職の姿かもしれない。
いや、そのときにはもう「管理職」とは呼ばず、「元締め」くらいのものかしら^^;


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